【豆知識】こまめが大切!簡単なキッチン排水口のお手入れ方法
放置していませんか?キッチン排水口のお掃除方法!
こんにちは「水まもり隊」です!
突然ですが皆様、以前、下記リンクの記事にてキッチンの排水口の定期的なお手入れ方法については紹介させていただきましたが、こまめなお掃除・お手入れはどのくらいの頻度でされていますでしょうか?
自炊をされている方は勿論ですが手を洗うだけでも使いますし、なんだかんだ毎日使う場所ですよね。
しかしながら、使うのは毎日でもお掃除を毎日されている方はそうそういないのではないでしょうか。
お仕事・家事・育児etc…忙しい中でのお手入れ、それも頻繁にとなると難しいですよね。
年末や大型連休の時に大掃除としてまとめて、なんなら今のご自宅に住まわれてから一度もメンテナンスをしていないという方もいらっしゃるかと思います。
実はソレが、後々お掃除よりも面倒なトラブルを引き起こす原因になってしまう恐れがあるんです…
今回はそんなトラブルの予防にもなる、日々できるお手入れ方法をキッチンの排水口汚れを放置した際のリスクと合わせてご紹介させていただきますね!
排水口の汚れを放置するリスク
上記のリンク先の記事では、定期的なお手入れ方法の他にキッチンの排水口の汚れについてもご説明させていただいています。
そこで汚れは主に「水垢」「油汚れ」「食べカス」等があると説明させていただきました。
が、これらをお掃除せずに放置するとどんなリスクがあるのか…
まず第一にあげられるのは「雑菌が発生・繁殖し衛生面の悪化、加えてヌメりや強烈な悪臭の原因となる」です。
そして、それでもなお汚れを放置し続けると「汚れそのものが排水口の詰まりの原因」となり更にその詰まりが「シンク下の水漏れの原因」になります。
まさに負の連鎖、単なる汚れが後々キッチン全体の問題へと大ごとになってしまうのです。
そうならない為にも、日ごろからのこまめなお掃除はとても大切です。
とは言っても、忙しい中でどうせ掃除をするなら、できるだけ的確で効果的な方法で汚れを落としていきたいですよね。
そこで次に、キッチンの清掃を始める前に知っておきたいキッチン汚れの特徴と洗剤の種類について説明させていただきますね!
汚れの特長と洗剤の種類
さっそく、まずはキッチンで頻繁に発生する汚れとその特徴について説明させていただきます。
①汚れの特長
キッチンの主な汚れと、その正体と特徴はそれぞれ
【水垢汚れ】
正体 : 石鹸のカスや水道水に含まれているミネラル分
特徴 : アルカリ性の汚れ、ガチガチに固まる
【ぬめり汚れ】
正体 : 生ゴミや食器等に付着した食べカスから繁殖した雑菌
特徴 : 酸性の汚れ、ベタベタとしつこい
【油汚れ】
正体 : 食べカスや洗い物に付着した油、皮脂等が付着したもの
特徴 : 酸性の汚れ、ベタベタとしつこい
【黒カビ】
正体 : ひび割れやパッキンの継ぎ目等の隙間で繁殖したカビ
特徴 : 酸性の汚れ、ベタベタとしつこい
【サビ】
正体 : 調味料や水の腐食、または包丁などの金属から移ったサビ
特徴 : 酸性の汚れ、ベタベタとしつこい
と、なります。
これらの汚れは原因も特性も異なる為、同じ洗剤や方法でお掃除をしても完璧に綺麗な状態にするのは難しくなります。
汚れと洗剤、その両方の特徴を抑えて掃除をするのがポイントです!
ではこれらの汚れに対して何がポイントとなるのか?ですよね…
結論から言ってしまえば「反対の性質の洗剤を使う」!
反対の性質の洗剤で中和させることで、汚れは格段に落ちやすくなります。
例えば水垢汚れであれば、汚れ自体はアルカリ性なので洗剤は酸性の物を使うのがおススメ、といった具合になります。
べたつきやぬめりのある汚れにはアルカリ性の洗剤、ざらつきやガチガチに固めりがちな汚れには酸性の洗剤が有効、と覚えておくと便利です!
そこで次に、どんな洗剤がアルカリ性、または酸性に分類されるのかを説明させていただきますね。
②洗剤の種類
各洗剤の特長はそれぞれ
【アルカリ性の洗剤】
代表的な洗剤 : アルカリ性表記のある洗剤、重曹、漂白剤、セスキ炭酸ソーダ、住居用洗剤
有効な汚れ : 洗い物に付着した食べカスや油分によるぬめり・油汚れ、カビ、赤サビ等
【酸性の洗剤】
代表的な洗剤 : 酸性表記のある洗剤、クエン酸、食酢
有効な汚れ : 石鹸のカスや洗剤の残り、水の拭き残し等による水垢汚れ
【中性の洗剤】
代表的な洗剤 : 食器洗い洗剤
有効な汚れ : 日々の洗い物全般
このような感じになります。
アルカリ性・酸性・中性、どれにも聞いたことのある洗剤が含まれているのではないでしょうか。
特に中性洗剤に分類される食器用洗剤は、普段の生活で頻繁に使われているかと思います。
実は食器用の洗剤のほとんどが中性の物で、その理由は手元が肌荒れしにくいからなんです!
アルカリ性・酸性の洗剤と比べると洗浄の力こそ劣りますが…
毎日洗い物をする方にとって肌荒れは大敵、手荒れしにくいというのは重要ですよね。
ただ最近の食器洗い用洗剤の中には、「弱アルカリ性」「弱酸性」と刺激が少ないアルカリ性・酸性の物も出ていますので、使用用途に合わせて成分表示中に記載されている「液性」のチェックもお忘れなく!
そして以下で紹介するお掃除方法で使用する洗剤は、弱性でも中性でもない、しつこい汚れに強いアルカリ性・酸性の洗剤となりますのでゴム手袋等をつけてお手元の保護をして行ってくださいね!
メンテナンス方法
各汚れに対して有効な洗剤とお掃除方法は下記の通りとなります。
大掃除の時にはもちろん、忙しい毎日の生活の中で片手間にできるものもありますので、是非お試しください!
①水垢汚れのお掃除方法
【①-1 原因】
シンク・洗面台・浴室…水分が付着する場所に見られるザラっとした白い水垢汚れは、水周りで一番よく見かける汚れかと思います。
他の油やカビ汚れと比べると、そこまで「汚い!」という印象を受けない分、つい放置しがちになってしまいますよね。
でもこの水垢汚れ、放置すればするほどガンコに固まってしまうシンプルに厄介な汚れです。
力ずくでこすり落とした、という経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この水垢汚れの正体は主に「カルシウム」「ケイ酸」「ミネラル」等で、水道水にも含まれている成分で、
「キッチン・洗面台・お風呂で水を使う→周辺が水で濡れる→水が蒸発し渇きミネラル分等だけが残る→蓄積され水垢汚れになる」
といった流れで水垢汚れは簡単に出来てしまいます。
その為、水で濡れた場所を毎回から拭きでもしない限り、ほぼ確実に発生してしまうのです。
【①-2 落とし方】
水垢はアルカリ性の汚れなので、反対の性質である酸性の洗剤・クエン酸・酢等を使い中和すると落ちやすくなります。
ちなみに酸性の洗剤でこすり洗いするのも勿論アリ、ですが、よりガンコな汚れには酸性洗剤でパックするのも有効です!
手順といたしましては以下のやり方がおススメです。
⑴ クエン酸の粉末1.5g(小さじ1/2) + 水100ml でクエン酸水を作る
※汚れのしつこさに合わせて濃度は上げてください※
※レモン果汁で代用する場合は原液のままご使用ください※
⑵ キッチンペーパーや薄手の布等にクエン酸水を染み込ませる
⑶クエン酸水を染み込ませた布等を水垢汚れの上に被せる
⑷さらに上からラップを巻き乾燥を防ぐ
⑸30分~2時間程度放置する
※汚れの状態に合わせて放置時間を調節してください※
⑹水垢が柔らかくなったらこすり落とす
⑺クエン酸水(レモン果汁)が残留しない様にしっかり洗い流す
このクエン酸水パックでも中々落ちないしつこすぎる水垢汚れが出来てしまった時には、重曹を研磨剤代わりにしたり、金属製のたわしでこすり落とす方法もありますが…
これらのやり方で無理に水垢を落とそうとするとシンクの表面が傷ついてしまい、今度はサビ汚れが出来てしまったりと新たな汚れが生まれる原因となる恐れがあります。
ですので他の汚れにも当てはまりますが、落ちないほどガンコな汚れに成長する前に、可能な限りこまめな清掃をしていく事が本当に大切になります。
②ぬめり汚れ
【②-1 原因】
シンクの四隅、石鹸・スポンジトレイ、三角コーナーetc…
少しお掃除をしていないだけで、すぐにヌルっとしてしまいますよね。
このぬめりの正体は、食べ物のカスや油分をエサにして繁殖した雑菌達です。
放置する程どんどん増えて衛生的に良くないだけでなく、悪臭の原因にもなりますので要注意です!
ぬめり汚れの掃除でポイントとなるのは雑菌を除去する事です!
原因の大本は食べカスや石鹸の残り、油脂ですが、これらを片付けても除菌していなければ結局繁殖していってしまうのです。
ぬめり汚れは酸性の汚れとなりますのでアルカリ性の
「クリームクレンザー」や「塩素系漂白剤」
といった洗剤を使用します。
手順は簡単で
⑴ クリームクレンザーや塩素系漂白剤を目立つ汚れ部分だけでなく、シンク全体に吹きかける。
⑵ 5分~10分程度放置する。
⑶ 汚れが分解されたら洗剤が残らない様、水でしっかり流す。
これでかなりぬめり汚れは綺麗に除去できるかと思います。
なお衛生面や肌荒れ・怪我の恐れもありますのでゴム手袋やビニール手袋を着用して、汚れと洗剤には直接触れないようにしてくださいね!
③油汚れ
【③-1 原因】
普段の生活の中で出がちな、食材・食べ残し・調味料・調理器具・食器etc…
これらに含まれる油分がシンク付着し、そのまま油汚れとなってしまいます。
加えて、蛇口やハンドル部分等の良く触る場所なんかにも皮脂が付着し、蓄積してしまうとしつこい汚れになってしまうんです。
【③-2 落とし方】
基本的には気が付いた時に、こまめにスポンジを使って食器用洗剤で洗い落とせば大丈夫です!
少し固まってしまっているようであれば、お湯を使いながら洗うと落ちやすくなりますよ。
また、油汚れは酸性の汚れなのでアルカリ性の洗剤である
「重曹」「セスキ炭酸ソーダ」
を使うとより簡単に除去できるかと思います。
しかしながら、それでも落ちない、かなりしつこく凝固してしまった場合には以下の方法をお試しください!
⑴ 重曹:水を2:1で混ぜ合わせ、ペースト状にする
⑵ 油汚れの上に直接塗る
⑶ スポンジ等で優しく擦る
⑷ 重曹や落とした後の汚れの残しが無い様、水でしっかりと洗い流す
重曹はスーパーやコンビニでお手軽に入手できますので、常備しておくと何かと便利でおススメです。
④黒カビ
【④-1 原因】
キッチンに限らず、水周りの「継ぎ目」で頻繁に発生する黒カビ。
実は黒カビは自然な空気の中に既に存在しています。
厳密にいうと黒カビではなく「クラドスポリウム」という物質で、空気中に存在するクラドスポリウム、コレが水分や油分・食べカス等のエサとなる物を得ると繁殖し、黒カビとなって目に見えるようになります。
シンクと壁・カウンターの継ぎ目、お風呂のタイルの継ぎ目…
継ぎ目には主にシリコン製のパッキンが使われていますが、ここに水や油等が飛び、そのまま放置するとエサを得て繁殖するのです。
しかもシリコン製のパッキンの奥深くに根を張り、厄介な汚れになってしまいます。
【④-2 落とし方】
黒カビが発生する前の段階、あるいはお掃除後の予防策としては、飛び散ってしまった水分や油分をその都度こまめに拭き取ることが大切になります!
しかし根を奥深くに張ってしまったしつこい黒カビは除菌して撃退する必要があります。
黒カビは酸性の汚れなのでアルカリ性の「漂白(除菌)剤」が有効で、除菌方法としては以下の手順で行うのがおススメです!
⑴ 割りばしの先に不要な薄手の布やキッチンペーパー等を巻き付け、輪ゴムで固定する。
⑵ 漂白(除菌)剤を染み込ませる。
⑶ 漂白剤を染み込ませた割りばしで黒カビが発生している場所と、その周辺にも漂白剤を塗る。
⑷ 塗布した場所をラップで多い、より浸透しやすいようにする。
⑸ 30分前後放置する
※カビの状態や使用した洗剤によって放置時間を調節してください※
⑹ 放置後、漂白剤を水拭きでしっかりと拭き取り、水分の残りが無い様に乾拭きをする。
カビ用の洗剤は強い成分のものが多いので、特にお取り扱いにはご注意ください!
⑤サビ
【⑤-1 原因】
蛇口の周辺で見かけるガビガビとした青サビに、調味料をこぼした跡で発生する赤サビ。
ちなみにサビ汚れは、お掃除して落としたサビや包丁等の金属類にできたサビが、風邪の様に別の場所に感染(移る)してしまう事も…
このいわゆる「もらいサビ」を防ぐ為にも、他の汚れにも当てはまりますが普段から「乾拭き」をすることがとても重要になります。
サビのある部分やその周辺を掃除してあらかじめ汚れを落としておき、粉末の重曹を直接かけてメラミンスポンジでサビをこすり落とし、水で洗い流します。
【⑤-2 落とし方】
予防策として乾拭きしていても、拭き残し等で発生してしまった酸性の汚れであるサビには、アルカリ性の洗剤で対処すると効率よくお掃除が出来ます!
特におススメなのは「重曹」、粉末の重曹を使用するとサビが落としやすくなります。
⑴ サビが発生している部分とその周辺の他の汚れを落としておく。
⑵ サビの上に直接、粉末の重曹をかける。
⑶ メラミンスポンジ等を使い、サビをこすり落とす。
※金属製のスポンジ等で強くこすると傷ができてしまい、再び汚れが発生してしまう恐れがあります※
⑷ 水でこすり落としたサビと重曹を洗い流し、水分が残らない様にしっかりと乾拭きする。
お掃除の手間自体を減らす予防策
上記の方法で汚れを落とすのは問題なく簡単にできそうですよね!
…ですが簡単とは言え、そもそもお掃除の手間自体を無くしたいのが本音かと思います。
そこで汚れを発生させない為の簡単なお掃除よりも、より簡単な普段のお手入れ方法も紹介させていただきますね!
【① 乾拭き】
まず、一にも二にも「乾拭き」です。
手洗い時や、食器や調理器具を洗ったり、あるいはシンクを食器用洗剤で洗ったり…
とにかく水を使った後に、布巾やキッチンペーパー等でササっと水分を拭き取るだけでも菌の繁殖を防げ、汚れの発生率は格段に落ちます。
せっかくお掃除して綺麗になったのにまた汚れが出来てしまい、もうお掃除しても意味がない!
なんて方は是非キッチンに布巾を一枚置いてみてください、ピカピカな状態が保ちやすくなりますよ!
【② 最後にお湯を使う】
乾拭きで菌の繁殖はある程度予防できますが、乾拭き自体に除菌・殺菌効果はありません。
しかし水仕事をした後、乾拭きをする前に50℃前後のお湯でシンク全体を洗い流すことでこの悩みを解決できます!
なぜなら最後にお湯で流すことで
①殺菌効果
②殺虫効果
③油分の凝固防止
といった効果が期待できるからです。
乾拭きと合わせて行う事でしつこい汚れは勿論、汚れの発生自体をかなり予防できるかと思います。
ただし、キッチンの排水管には一般的に「塩化ビニル樹脂」という素材が使われており、60℃~70℃以上の温度になると変形してしまう恐れのある素材となりますので、熱湯のご使用はお控えください。
【③ アルミホイルで抗菌】
アルミホイルは水に触れると化学反応が起き「金属イオン」を発生させます。
そして汚れの原因となるカビ・雑菌はこの金属イオンを苦手とするので、アルミホイルを活用すると清潔な状態を保ちやすくなりますし、更には悪臭の発生を防ぐことも!
汚れそのものに対しても有効なのでヌメリが気になる部分を直接アルミホイルで擦れば、汚れを落とす&抗菌作用でその後の汚れの防止、となり一石二鳥です!
また、アルミホイルの性質を活かした方法として以下を普段からしておくと汚れの発生防止にとても効果的です!
⑴ アルミホイルをビー玉程度の大きさに丸める
⑵ 丸めたアルミホイルを2つ~3つ作る
⑶ 排水溝のポケットやゴミ受けにそのアルミホイルを入れておく
※排水管に流れてしまうと詰まってしまう恐れがありますのでご注意ください※
こうする事で、水を流すたびに菌が増殖しやすい排水溝付近で金属イオンが発生し抗菌されるので、お手入れが非常に楽になりますよ!
【④ お酢でのお掃除&抗菌】
アルミホイル同様、お酢にも抗菌効果が期待できます。
お酢と食器洗い用洗剤を混ぜてお掃除すれば排水溝やシンクの汚れにも有効ですし、お酢とお湯を混ぜて排水溝に流せば嫌な臭いの解消も可能です!
日々のちょっとのお手入れでトラブル回避、快適な毎日を!
いかがでしたでしょうか?
普段少し面倒でも、逆に言えば少しの面倒で厄介なトラブルを予防することが出来ますし、何より曇りがちな水周りがピカピカと綺麗だと、気分も明るくなります。
なのでアルミホイル玉と、キッチンの汚れは酸性の物が多いので重曹とクエン酸は常備がおススメですよ!
勿論キッチン以外…お風呂や洗面所といった場所に対してもおススメです。
しかしながら、どうしてもトラブルが起きてしまう時はありますよね。
誤って物を落として詰まらせてしまったり、経年劣化で水漏れが起きてしまったり…